スタッフブログ 予防接種④「四種混合」

こんにちは 受付木村です。
予防接種のお話も4回目になりました。今日は四種混合についてお話しします。

(前回「次回は四種混合とBCGについて」とお伝えしていましたが、四種混合のお話が長くなりそうなので、BCGは次回お伝えします)

四種混合(DPT-IPV)とは、その名の通り四種類が混合されているワクチンです。ではその四種混合がどんな病気を予防するのでしょうか。

①ジフテリア 感染すると高熱や激しい咳、おう吐などが起こり、また咽頭部の腫脹による窒息死、菌の出す毒素によって神経麻痺をおこすこともあります。ジフテリア菌の飛沫感染で起こります。
②破傷風 土の中に潜んでいる破傷風菌が傷口から感染しておこります。気づかない程の軽い傷が感染の原因になることも。手足のしびれやけいれんなどの症状が起こり、その後の処置が遅れると生命にかかわります。
③百日せき 百日せき菌の飛沫感染でおこります。風邪のような症状から始まって咳がひどくなり、連続的な咳込みの後に急に息を吸い込むことから笛を吹くような音が出るのが特徴です。高熱は出ません。乳幼児の場合、咳で呼吸困難になることが多く、チアノーゼ(血中酸素の欠乏による皮膚が青黒くなる症状)やけいれんが起こったり、肺炎や脳症などの重い症状を併発することもあります。百日せきは成人でもかかることがありますが、子どもと症状が違い、1~2か月続く咳が主な症状です。咳で菌をまき散らし人にうつすことがあるので、2週間以上咳が止まらない時は受診しましょう。≪院長コラム≫
④ポリオ 「小児まひ」と呼ばれる病気です。感染した人の便中に排泄されたウィルスが口から入り、腸などに感染します。感染から発症までは通常4~10日、ほとんど症状がでないままで終わり免疫が得られますが、まれに血液を介して脳・脊髄へと移行して麻痺を起こすことがあります。10%程度以下の割合で軽い感冒症状や胃腸症状を示しますが、まれに典型的な麻痺が残ります。麻痺の発症率は感染した人の0.1~2%の割合です。日本では1980(昭和55)年の1例を最後に現在まで野生株のポリオウイルスによる新たな患者は出ていませんが、一部の国では野生株のポリオの流行が残っているため、日本へ侵入してくる可能性があります。

四種混合ワクチンが定期接種になる以前は三種混合とポリオを分けて接種していましたが、三種混合は平成26年12月にワクチンの販売が終了しました。また、平成24年9月1日から生ポリオワクチンの定期予防接種は中止され、不活化ポリオワクチンの定期接種が導入されています。”三種混合の接種は完了しているけどポリオは未完了”とか”ポリオは生ワクチンの時に接種したけど三種混合が完了していない”というような方がいらっしゃいましたらぜひ接種の完了をお勧めします。三種混合の未完了分の接種は四種混合で、ポリオは単独での接種が可能です。公費で接種できる対象年齢を過ぎていても接種可能な場合もありますので(接種料がかかる場合があります)、ご不明な場合はお住いの自治体に一度ご相談してみてください。四種混合ワクチンの接種時期と間隔はこちら

6月も残すところあと数日、週末はもう7月ですね。医院の入口に今日から笹を飾りました。短冊も用意してありますので、ご来院の際は「星に願いを」こめられてはいかがでしょうか!!

sasa

夏本番を前に、暑さと加齢に負けない体を作りたいと切に願うこの頃です(^^;)

次回はBCGと水痘(水ぼうそう)についてお伝えする予定です。

ではまた!

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