「花粉症について」

花粉が飛び始める時期の約2週間前から抗アレルギー薬を予防的に用いる方法があります。
医師の診断の元、処方に従って使用します。
外出の際はプロテクター付きのめがねやゴーグル、マスク、スカーフを着用することが効果的です。
当院では、花粉症の治療も積極的に行っております。お気軽にご相談ください。

薬について

<内服薬>

くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの原因となるヒスタミンをおさえる成分が入っています。
鼻、目、のどの辛い症状を和らげます。
効き目が長く持続するように工夫された薬もあります。

<点眼薬>

鼻の粘膜の充血や腫れの抑制し、鼻水、鼻づまりを和らげることが出来ます。
眠気をもよおすことが少ないという利点もあります。

<目薬>

目のかゆみや充血を和らげます。

アレルゲン免疫療法

スギ花粉症の治療法のひとつに、アレルゲン免疫療法(減感作療法)があります。アレルギーの原因となっているアレルゲンを、少量から服用することによって体を慣らし、アレルギー症状を和らげるなどの効果が期待されています。舌の下に治療薬であるスギ花粉舌下液を滴下して行うアレルゲン免疫療法のひとつが「舌下免疫療法」です。当院では「舌下免疫療法」の治療、ご相談を承っております。
(舌下免疫療法は、スギ花粉が飛散している時期に新たに治療を開始することはできません)

「熱中症について」

気温、湿度が高いところで、体から水分や塩分が失われたり、体温が上昇したりすることで起きる症状の総称。汗をかいているのに水分を補給しないと全身がだるくなり、めまいや吐き気がする「熱疲労」になります。ひどくなると「熱射病」に。意識がなくなり、脳や肝臓などが機能を失って死亡することもあります。
水分を補給していても塩分を十分に取らないと、手足の筋肉や腹筋などがけいれんする「熱けいれん」に陥ります。

予防策

  • 炎天下、特に蒸し暑い日の激しい運動や長時間の作業は避ける。気温35度以上の環境下では、運動は原則としておこなわないようにすること。
  • こまめに休憩、水分補給を。
  • 外出時に帽子や日傘を使用する。

応急措置

  • 涼しい場所に移し、衣服のボタンやベルトを緩める。
  • 体を冷やす。ぬれタオルを当ててあおぐ。氷やアイスパックがあれば首やわきの下、脚の付け根などに当てる。
  • 水分補給
  • 脚を高くして横向きに寝かせる。
  • 重篤な場合は救急車を呼ぶ、受診する。

当院では、患者さんの症状に応じて点滴治療をおこなっております。

「百日咳について」

百日咳は、百日咳菌がのどから感染して起こります。特有のけいれん性の咳発作を特徴とする急性気道感染症です。
ワクチン接種を行っていない人々の間での発病が見られ、世界各国でいまだに多くの流行が発生しています。ワクチン接種を滞れば再び流行の可能性のある感染症です。通常7日~10日以内の潜伏期を経て発病し、症状は3期に分けられ治るまで約3か月かかります。

症状

(1) カタル期

1~2週間続く風邪の症状(咳、くしゃみ、鼻水、微熱)から始まり、次第に咳が激しくなります。

(2) 痙咳期(けいがいき、咳発作期)

長く続く連続性の咳とその後、息を吸う時にヒューという笛のような音を伴う咳発作を繰り返します。最後にネバネバとした痰(たん)を出します。
繰り返され咳こむ発作により顔面が紅潮したり浮腫状になる場合があります。
乳児では、この発作がみられず突然無呼吸発作または、チアノーゼ発作として現れることがあります。合併症がない限り無熱で経過し、約4~6週間続きます。

(3) 回復期

咳こみ発作が次第に減少し、 2~3週間程度で認められなくなります。

治療

抗生物質を使用します。
乳児や発熱を認める子どもでは入院が必要です。

※家庭での注意事項
咳の発作を誘発させない注意が必要で、加湿器により室内の湿度を上げ、タバコ等の煙を避けます。また、安静にするとともに水分を十分に摂取し、痰を出しやすくしましょう。
四種混合ワクチン(百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ)の接種を受けることにより予防できます。(予防接種の項目をご参照ください)